前回までの作業で最低限のネットワークを利用する上での機能は準備されました。
今回は、ネットワーク上に接続されたクライアント端末(パソコン)に
自動的にIPアドレスを配布し、そして、その際にあわせてDNSやデフォルトゲートウェイ等
ネットワークを利用する上で必要な情報を配信したいと思います
IPアドレスの配布はDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を利用します。
では、早速サーバにDHCP機能を追加しましょう。
1.「新しいスコープウィザード」の起動
いつものように、「サーバの役割管理」を起動し「役割を追加または削除する」を選択し、
前々回の投稿を参考にし、「サーバの構成ウィザード」の「サーバの役割」まで作業を進めてください。
前回までの作業で構築された「ドメインコントローラ(Active Directory)」と
「DNSサーバー」が構成済みとなっているとおもいます。
今回は、DHCP機能を導入しますので、「DHCPサーバー」を選択し「次へ」をクリックします。
「選択内容の概要」画面が表示され、インストールに関する情報が表示されますので、
内容を確認し、「次へ」をクリックします。
すると、DHCPサーバのインストールが開始されます。
なお、作業中に「Windows 2003 Server」のインストールメディアを
要求されることもありますのであらかじめ準備しておきましょう。
インストール作業が進むと「新しいスコープウィザード」画面が表示されます。
ここからは、構成するDHCPサーバーに関する具体的な内容を設定します。
内容を確認したら「次へ」をクリックします。
2.「スコープ名」の設定
「スコープ名」画面が表示されます。
ここでは、管理する際に一意に識別できる名称とその説明を設定します。
今回は、名前に「20.1.100.101-200」と入力し、
説明欄に「クライアント端末用スコープ:20.1.100.101-20.1.100.200」と入力します。
3.「IPアドレスの範囲」の設定
「IPアドレスの範囲」画面が表示されます。
ここでは、実際に割り当てを行うIPアドレスの開始IPと終了IPを指定します。
また、合わせサブネットマスク等を入力することになります。
まずはじめに、開始IPアドレスに「20.1.100.101」と入力し、
終了IPアドレスに「20.1.100.200」と入力してください。
次に、画面上の設定箇所としては「長さ」と「サブネットマスク」がありますが、
ここでは「サブネットマスク」のみ入力します。
実はサブネットマスクに設定した内容で「長さ」欄は調整されるためです。
サブネットマスクには「255.255.255.0」を設定します。
設定を終えたら、「次へ」をクリックします。
4.「除外の追加」の設定
「除外の追加」画面が表示されます。
ここでは、「IPアドレスの範囲」画面にて配布スコープとなったIPアドレス帯の中から、
固定IPとしてサーバ等の割り当てるものや、その他予約アドレスとして
自動割り当てから除外したいものをあらかじめ設定します。
今回は特に除外アドレスは必要ありませんので、なにも設定せずに「次へ」をクリックします。
5.「リース期間」の設定
「リース期間」画面が表示されます。
ここでは、クライアント端末(パソコン)に配布されたIPアドレスの有効期限を設定します。
この期間を長く設定している場合、一度配布したIPアドレスが有効期限切れになるまでは
変更されることはありません。
その為、接続する台数に対してIPアドレスが不足している場合等、
一度配布したIPアドレスが再利用されるタイミングに注意しなければならなくなります。
また逆にこの期間を短くした場合、IPアドレスの利用効率は向上しますが、
その分、クライアント端末(パソコン)が利用するIPアドレスが都度変更される為、
その点に注意した運用が必要となります。
ここでは「3日」に設定し、「次へ」をクリックします。
6.「DHCPオプションの構成」の設定
「DHCPオプションの構成」画面が表示されます。
ここでは、クライアント端末(パソコン)にIPアドレスを配布する際に、
あわせて配信可能な情報を設定を行うか選択します。
今回は、DNS等の付加情報を配信しますので
「今すぐオプションを構成する」を選択し「次へ」をクリックします。
7.「Router(Default Gateway)」の設定
「Router(default Gateway)」画面が表示されます。
ここでは、クライアント端末に設定する「default gateway」のアドレスを設定します。
説明で構築している環境では「20.1.100.1」がそれに該当しますので、
IPアドレス欄に「20.1.100.1」と入力し、「追加」をクリックし一覧に追加します。
追加を終えたら「次へ」をクリックします。
8.「ドメイン名およびDNSサーバ」の設定
「ドメイン名およびDNSサーバー」画面が表示されます。
ここでは、所属するドメインや利用するDNSサーバを設定します。
親ドメインには「level-9.jp」を設定してください。
こうすることで、クライアント端末には「端末名.level-9.jp」という設定が行われます。
次に利用するDNSサーバを設定します。
「サーバー名」欄に「srv-dev001.level-9.jp」と入力し「解決」をクリックします。
正常に名前が解決できると右側の「IPアドレス」欄に解決したサーバー名に該当する
IPアドレスが自動的に入力されますので「追加」をクリックし、リストへ追加します。
なお、ネットワーク上に複数のDNSサーバが存在する場合はその分実施してください。
9.「WINSサーバー」の設定
「WINSサーバー」画面が表示されます。
ここではNetBIOSを解決する為に利用するWINSサーバを設定します。
今回の説明で利用しているネットワークではWINSサーバを構築していないので、
とくに設定は行わず「次へ」をクリックします。
10.「スコープのアクティブ化」の設定
「スコープのアクティブ化」画面が表示されます。
Windows2003Serverで構築したDHCPのスコープはアクティブ化しない限り利用できません。
すぐに利用する場合は「今すぐアクティブにする」を選択します。
今回はすぐに利用しますので「今すぐアクティブにする」を選択し「次へ」をクリックします。
11.「新しいスコープウィザードの完了」
「新しいスコープウィザードの完了」画面が表示されます。
これで設定作業は完了となりますので「完了」をクリックし終了します。
最後に「このサーバーはDHCPサーバーになりました」とメッセージが表示されます。
以上でDHCP機能の導入は完了です。
12.作成したスコープの承認作業
とはいえ、実はこのままではクライアント端末(パソコン)へはIPアドレスは配布されません。
実は、構築したDHCP機能を利用するには一度「承認」作業を行う必要があります。
この「承認」作業はDHCPサーバーの管理画面から行うことができます。
DHCPサーバーの管理画面が「サーバーの役割管理」画面にて
「このDHCPサーバーを管理する」を選択するか
管理ツール内の「DHCP」を選択することで起動することができます。
管理画面が起動したら左側ツリーにて「srv-dev001.level-9.jp」を選択してください。
すると左側画面を見ると「DHCPサーバーの承認」というメッセージが表示され、
DHCPサーバーを承認する必要性が書かれています。
それでは早速承認作業を行ってみたいと思います。
左側ツリーにて「srv-dev001.level-9.jp」を右クリックし
表示されるメニュー内の中央付近にある「承認」を選択します。
承認を行ったら、画面上部にある「最新の情報に更新」をクリックします。
正常に承認作業が完了すると、状態が「アクティブ」になり
また、左側ツリーのサーバを表すアイコンも緑色の矢印で上を向いたものに変わります。
これでDHCP機能を利用する準備はすべて完了しました。
構築されたDHCP機能が正常に動作しているか確認したいと思います。
クライアント端末(パソコン)のネットワークの設定で「IPアドレスを自動的に取得する」と
「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」を選択します。
設定を終えたらコマンドプロンプトからIPアドレスの取得状況を確認します。
確認するとわかるように無事クライアント端末(パソコン)側にIPアドレスや「DNS Server」、
そして「default gateway」等オプションで設定した内容も配信されていることがわかります。
以上でDHCPサーバの構築に関しての説明は終了です。
次回は、ActiveDirectory上にグループとユーザの登録を行い、
クライアント端末をドメインに参加させる準備を行いたいと思います。
お疲れ様でした。
Technorati Tags: DHCP, Windows 2003 Server
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